シドニー生活

中年研究者のお話

やらないと決めたこと2つ

何かを見つけたときや知ったときは、

(´・ω・)うんうん

って終わらせずに、

やるかやらないか考えて、

やるっきゃない (*ノωノ)

って選択をするようにしてきた。特に博士課程に入ってからは自分の知らないことだらけなので、もう基本はYESの一択。目の前にちらついたものは得体の知れないものも全力でつかみにいくスタイル。爪跡を残すために必死で生きてきたのだ。

そんな私のHDR生活は早いもので2年11ヶ月目に突入。そしてとうとう2年生後半になって爪跡を残す事よりも損得みたいなものを考えるようになった。

事後報告になりますが、2つの学会参加を断念しました。

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1つは国際学会で、もう一つ目は日本国内学会。

 

~国際学会A~

場所:バーゼル(スイス)

期間:4日間

費用:€675(参加費・宿泊費・食事込み・early bird 価格)

コロナがなければ180%参加していた学会。

Aは、ヨーロッパの団体が2年毎に開催する学会です(その間の1年も小さめの規模で開催してはいるがメインは2年に1度のやつ)。これは私の分野にドンピシャな団体が入っている。だから、2018年にHDRにすぐにAを知り、学会活動のメインはA学会と位置付けていた。

1回目のチャンスは2019年2月開催のやつ。私がまだ1年目だったのでデータをもっていなかったこと、専門分野の知識が明らかに足りないこと、何よりPhDプロジェクトが忙しすぎてそもそも時間がなかったので不参加。

2回目のチャンスはまさにこの時期、2021年2月3~6日開催だった。コロナの影響でもちろんオンライン開催。2020年の経験から、Webカンファレンスは本来の目的であるネットワーク構築が果たせないし、時差で昼夜逆転になる(21時開始)のはあまりにも厳しい。悩んだ末に不参加とした。コロナされなければ今頃はバーゼル。その後はチューリッヒにいる友人Mちゃんの職場に遊びにいっていただろうな。。。もちろん他の都市も旅行してたはず。非常にざんねんだ。

せっかくなので、このA学会をもう少し紹介させてください。Aは私がHDRで参加してきた国際学会とは一味違うのだ。

Aは比較的こじんまりとした学会で、ダントツに厳しい学会のように思う!1番厳しいと感じる点は演者へのハードルの高さ!まずアブスト提出の段階で我々は口頭かポスターか選ばせてもらえない。レビューの結果、良いものだけが口頭発表を勝ち取れるシステム!今年は114名の中からたったの7名が口頭発表、ポスターは56人だったそうです。本当ならいまやってるS5(博士課程メイン)のデータをもってここでの口頭発表に挑戦したかったのだ。まぁ、最終的には挑戦すらしなかったのだけどら今年の結果を聞いて改めて本当に狭き門である事を実感した。

Aのもう一つの特徴は、学会はワークショップがメインな感じ。学会参加申し込み時に自分が参加したいワークショップを選び、開催中はワークショップへ3日間連続参加しなければならない。同じメンバー一つのトピックで3日もディスカッションやったら、ネットワークが出来るのは当然。そして知識も経験もたっぷりつく。100%インスパイアされる。加えて、交流は1日続くのだ。参加費は宿泊費、食費込みなので、朝も昼も夜も休憩もずっと皆で過ごすのだ。夜はパーティーやアクティビティもあるし、大人の修学旅行みたいなのだ。仮に私が3日連続でこれに参加してたら英語地獄で今頃気分悪くなってたと思う(笑)。なんなら英語に対するストレスで参加前に体壊してた可能性も高い(笑)。

 

~国内学会B~

場所:日本

期間:2日間

費用:15000円(入会費1万円)

2021年は日本での発表は1つと決めていたけどその1つをやめました。理由はWeb開催が決まり、昨年の経験から、単純に今年の発表にメリットを感じなくなったからです。日本のルール「演者(発表する人)は会員であること」となっているので、改めて会員費を支払い、アブストを書いて登録料を支払って、そこで得られるメリットがいまの私には必要ないかなって。

 

ということで、今までの私なら「やればいいやん」ととにかく自分がしんどくなる方を選択しまくるのはもう違うかなという段階です。最終学年って意識がそうさせているのもあるかもしれない。はっきり言えるのはコロナがなければ、上記の2つ以外にもう2つ(日本国内学会)プラスで参加しようとおもってました。なのにウェブ開催ときくとどうしても。。。発表だけでいうと、私は1年目、2年目、3年目と研究活動はガッツリやったので、最終学年は学会に時間割くくらいなら研究で一番大切なPublicationに専念しほうがいいと思うのです。もうその1点につきる。

学会発表だけでいうと、

1年目:国際学会(ポスター1回)

2年目:国際学会(ポスター2回)

3年目:国際学会(オーラル1回)、日本国内学会(オーラル2回、ポスター1回)

加えて、国際学会でワークショップ1回運営もした。もう十分やったと思う。普通の学生は最終学年に一回学会発表して終わったりするけど、私はもう十分経験したのでいいよね?って。そう思いませんか?私の場合はこのコロナの中の学会はどうしてもメリットがもう見いだせない。いまはそんな時間があったら現行の研究(博士課程メイン)の解析を進めて、一本でも多く論文読んだり書いたりしたほうが良い。何度考えてもこの結論だったのだ。

 

ただ今になってこのラクな方へ決断したことをブログに書こうとおもったわけは、心のどこかでやっぱり2つとも参加しててもそれはそれで良かったのかなって思うから(不参加を決めたことを後悔はしていない)。

だってラクな方を選んだら本当にラクだった!(笑)

だって何もしなくていい、そもそも何も考えなくてもいいわけですよ(笑)。

本当にゆる~い自分が出てきます。

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何も考えなくてもいいと言うことは、参加していたなら感じたであろうストレスも学びも経験も全く想像すら出来ない、と言うか想像しようとすらしないの!やっぱりやった者にしかわからない苦しみや経験ってありますよね。なんでそこまでやるの?って聞かれるくらいにやりこんだほうが実は充実していたりするのかなって。

では。