シドニー生活

中年研究者のお話

研究生活1年目が終了

怒涛の1年の最終日のこと

大きな決断をするには時間がかかることもあるし、でも結局はタイミングの問題で、何年も悩んだことがある日なにもなかったようにサクッと決断できたりすることもある。

アラフォーになって大きな決断をしてきたけど、いま思うと、よくそんな覚悟ができたなと時々自分でも思う今日この頃。この1年は毎日が不安でいっぱいで、未来がひらけて明るいと感じたことは1度もなかったけど、それでも後悔はいまのところない。

海外留学する、

無収入の学生に戻る、

研究経験0からのスタート、

これらの決断はどれも私にとってはチャレンジでしかなかった。チャレンジはいつも不安、自己嫌悪、挫折が伴って、ふと「私なにやっているんだろ」と思うこともしばしば。でも思うのは、別に日本で頑張ってきたキャリアを捨てたつもりはない。新しいキャリア形成の中で必ず過去の経験は活きてくると思っている。全てに無駄なことはなくて、きっとここまでくるためのプロセスとして必要だったと思っている(というかそういうことにしておきたい)。

 

そんなこんなで、怒涛の私の1年目の研究生活が終わった。軽く振り返ると、リサーチマスターとドクターコースでの暮らしは濃厚。

もちろんコースワークマスター(2017年)の時もこの1年と同様に苦労したし達成感も十分にあった。しかしリサーチコースは想像以上にプレッシャーがすごくて、あまりにも別物で比べようがない。

あえていうなら、コースワークは全てにおいてタイムフレームがあるので、流れにのってやっていけば出来が悪くてもなんとかなる。なんとかなるという意味は、成績にこだわらずただ修士の学位取得が目的であればなんとか卒業はできる仕組みで、この点がコースワークマスターが今思うと簡単に感じる点でもある。

一方、リサーチワークは全て自分次第だからこそ大変に感じる。自分でタイムフレームを作るし、孤独に黙々と作業を進める時間が大半。だから気がついたら数日経過してたとか、先月と何も進んでない?とか思うこともしばしばある。だらだら進めているつもりはないのに、結果としてダラダラと進めてしまい、効率が悪かったりとか。グループワークでわいわいってこともないし、とにかくいかに自分を律していけるか自己管理能力を試されているようなかんじ。

そんな状態だからこそ、この1年ブログを続けていてよかったなと思う。自分の思いを残しておくことでいつも時間を意識していられる。振り返りができると次につながりやすい。どれだけ忙しくても時間をつくって何かしら自分の声をここに残すことがたまに意味のないことのように感じたりするけど(だって読者なんてほとんどいないから笑)、それでも続けようと思えるのはこのブログが自分のためになっているのがわかるから。本当にあっと言うまの1年だった。自分のブログをみると色々と書き残しているのに、いまの気持ちは「本当に全てが一瞬のことで、気がついたら1年目が終わっていた」というこの一言につきる。

 

ということで、本題にもどって、怒涛の1年の最終日ことを書きます。

久しぶりに自分のデスクの写真を撮ってみた。

まずはいまから11ヶ月ほど前、やっとデスクを手にした日の写真

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懐かしい。このときは自分専用のデスクが大学に存在すること自体がすごく嬉しかった。自分のデスクに電話まで付いてくることは想定外。

そして次の写真がリサーチコース1年目が終了した時のデスク

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"デスク傍らには2018年と2019年のカレンダー"

「何で2018年カレンダーをキープするの?」と周りに数回聞かれたけど、時間はあっという間にすぎていくことを自覚するためにも貼ったままにしている。あー、もう半年たったなぁとかこまめに意識しないと気がついたら2ヶ月たってたとかざらにあるので。

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"最近手に入れたボール"

O-weekの無料ゲームでもらった景品。私はemotionalなタイプなのでBe Coolという言葉とは程遠いタイプ。そしてあまり自分には必要ない言葉かなと思っている。でもその次のKeep Calmは私にはすごく必要。すぐ不安になったり気分の浮き沈みがあったり、海外で一つ一つの出来事に一喜一憂してエネルギー不足になることもしばしば。心を落ち着けて何事にも望めるようになりたいなという意味もこめていまデスクの電話に飾ってます。

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"お楽しみアイテム!"

電話の横にディスプレイしている黒箱の中身は新しいマグカップ。今週購入しておいたもの。これを使える日が来ることをこの数日楽しみにしてきた。

このお楽しみマグカップについては1年前にさかのぼります。

Mphilに入学したときに大学の売店でUniのマグカップを購入し、それをこの1年ずっと使用してきた。たびたびブログにも登場してたやつ。

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外が黒色で中も黒色のものを使用してきた。側面には大学名とロゴが入っている。

黒を選んだ理由は、ネガティブな意味も少しはあるけど大半はポジティブのつもり。初めての研究生活なので先が見えない。でもとにかくやるべきことを進めていくという決意。新生活では初めてのことが大半を占めることが予想されていたので(特に研究経験がないので)、だからこそ、やる前から無理とか難しいとか何事も先入観を持たずに一つ一つあきらめずにチャレンジしていくという意味がこめられていた。「バイアスをもたないこと!」「色を持たないこと!」私はビビりなのでこれにつきる!

そして黒の購入を決意した時に店頭にはいろいろなカラーがあったので、毎年1つ購入することをこれからの研究生活の一つの楽しみにしようと思ったのがこのお楽しみアイテムの始まり。緑・黄・オレンジなどあるので、一年後に自分が成長したときどんな色を選ぶのかも楽しみの一つ。とくに私の場合はMPhilから本当にジャンプアップできるのかどうかも不明だったし、いつジャンプアップできるのかはもっと謎。もしできない場合は最悪で6年以上は大学で学生をする可能性もあった。日本では「いつ卒業予定?」と気軽に聞かれるけど「○○年です!」と言えない自分がいつもつらかった。むしろこっちが聞きたかった、「MPhil一体何年かかるんだ?」とね。常に不安がつきまとう状態。あー、この話題は暗すぎるね!もう終わりにしよう。

ということで、こんな感じでなるべく自分が楽しめるようにいつも工夫している。そうしないと気がついたら自宅と大学の往復で、もんもんとして病みそうになるくらい留学生活は地味でつらい。ブログには楽しいことも書いているけど、PhDなんて本当に地味。もちろん遊ぼうと思えばいくらでも遊べる。テキトーに済ませようとしたらそれも可能。でも私は全力でPhD取得に挑みたい。

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はぁ。

で、そんなこんなで2年目を目前にして私が選んだ色は「赤」でした!

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キャー

赤です。めでたいときは赤飯でしょ?ということで赤にしました。あとは、2年目の今年は昨年の成果を基にして日本で大規模なスタディーをする予定なので、エネルギッシュな感じを表現して赤!特に今年の後半に向かってどんどん忙しくなる。というかいつも忙しいと言っているが、一体いつなら忙しくないと感じることができるのだろうか。もう口癖でしかない。

PhD2年目はこの赤のマグカップとともに毎日過ごしていきたいと思います。

 

そして研究生活1年目が終了したこの日は、早く大学を切り上げてジムではなくシティーへ向かった。珍しいよね?シティーまで平日にお出かけなんて!

目的は2つ

トレランアイテムを買う

人体の不思議展へ行く

 

この報告は次にあげるよ。 

 

とにかく無事に心身健康で1年目を終了することができてよかった。健康が一番です。

では。