金曜午後のこと。
6月応募してたグラントの結果がでた。
不採択!
このグラントについての過去のお話はこちら
メールみた瞬間…日本語が思わずでた。
「あー、まじか、そっかー、まじでか」
その後はもう言葉が出ないので、ひと呼吸おいてから、スーパーバイザーのドアをノック。
スーパーバイザー、野菜スティックをボリボリ食べてたところ。
邪魔してすまんが不幸を報告。
その後野菜を食べ終わったのか「ちょっと話をしよう」といわれ、スーパーバイザーの部屋に入る。
うんうん、と聞いていたけど、ようはグラントなくてもプロジェクトは計画通り進めるという意思確認、そしてこのままやり続けろというエールでした。
この時に何度もいっていたのは「お前の責任ではないから。みんなに迷惑申し訳ないと思う必要はない。」と。この言葉を聞いて、1年半で随分とスーパーバイザーに私のキャラを理解してもらっているなと感じた笑。
スーパーバイザーがいうには「不採択」の場合、人によっては結果対する不満で怒る人もいるらしい。抗議したり不採択の理由を問い合わせたりとか...。悲しみではなく「なんでこの研究が選ばれるんだ!俺の方が重要な研究だ」という怒りの感情でとまらないらしいよ。
私はあまり人のせいにするのが好きではない。だから怒りというのは0。結果への不満より、やっぱり助成金を獲得するというには数々の条件をクリアしていることが必要なんだなと、改めて現実を学んだといったところ。むしろ次回は応募書にはどこをアピールしようとか、表現はどのように変えた方がいいのかなとか、まだまだ自分の能力の経験が圧倒的に足りないのがわかるので「いつかは・・・」と思いをはせていただけ。静かなもんでした。
その後は、慰めになりそうなお話をいくつか聞かされた。でもその中のになぜかクリケット選手の話も混じってた(笑)あの話は意味なかったと思う。今回のようなアウトオブコントロールの状態のときは、感情を大声で叫んで発散させるのはいいが、壁はパンチしてはいけないという教え。壁をパンチすると指の骨が折れるからだめだぞって(笑)、一体何の話だよ(笑)
見た目には、あまり悔しさが出ていなかったようだ。だからスーパーバイザーとしては私が感情をうちに込めているようにみえ、ストレスを抱え込まないようにと気持ちの吐きどころを設けてくれたようだ。実際に、今年の6月に不採択の通知を受けた時のほうがショックだったので、見た目のまま、私はあまりその瞬間は落ち込んでいなかった。スーパーバイザーにはその後でその日なんども「いまどんな気分だ?」と聞かれ続けた。私の回答はシンプルなものばかり
「もちろん、気分はあまりよくない」
「かなしいね」
「週末に他の助成金ないか検索してみる」
といった感じ。淡々と回答した。
あとは
「悔しいけど、私にできることは何もないから。だって私は結果を変えることはできないのだから。」
流石にこのコメントに対しては、スーパーバイザーから「You are very mature.」と言われた笑。
でも私、そんなに大人じゃない。
だた、あまりにも目の前の仕事(S4の準備)に追われているおかげで、グラント不採択の結果ばかりに目をやっているわけにもいかなかったのもある。だから質問受け続けているうちに、だんだん返しがめんどくさくなりでた言葉でもあった。
前回落ちた時の話↓
もう、仕方がないなって感じ。
だから、なんかスーパーバイザーと話したあとはあまり落ち込む事はなかった。だから、いつもの仕事に戻って作業を続けた。20時半過ぎたあたりで歩いて帰宅。帰宅途中に突然苦しくなる。
やっとグラントに落ちた事の重大さに気がつく。
これはお金の問題ではない。助成金がないと研究に箔がつかない。そこだとおもった。この1年8ヶ月で3つの学会へ参加し、オーストラリア・スコットッランド・デンマーク・ノルウェー・アブダビと色々な国も訪れた。それ以外にもシドニーで国内外の研究者のプレゼンを毎週1本以上みている。すごいなーぁと思う研究はだいたい助成金、しかも大きな組織や国からの助成金をとっている。そういうところから選ばれ期待されたテーマだということになる。研究は毎回自分が想像したような良い結果が出るわけではないが、そんな中でも結果は別として「誰かに背中を押してもらっている研究」というのは名誉なことだ。私には根性しかなくて、名誉は0。
これが現実、悲しすぎる。
今日は土曜だけど朝のトレランはおやすみして、コーヒーを飲みにいってきました。
久しぶりのカプチーノ、トビーズコーヒーです。
Have a nice weekend!!
では。