シドニー生活

中年研究者のお話

論文の書き方

日曜夕方に突然Opal(オーストラリア版Suica)からお知らせがきた。


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週末は豪雨+強風で一部のエリアは洪水。外出を控えるお知らせです。

ニュースによると百年に1回あるかないかの降水量だとか。。。今思うと、金曜の段階で一部のエリアに対してはevacuationの指示がでていましたし、、、よく考えればおおごとだったのですが、、、私は金曜はその深刻さに気が付いてはいなかったのです。。。

ダメダメの私です。

とりあえず週末は2日間自宅待機してました。

 

土曜はお掃除したりとにかくまったり過ごし、夕方からP2のリバイス!自分で思うけど、この一回のコメントで論文の質がグーッとあがったと思う。

日曜は午前はゆっくり過ごし、午後からP2のリバイス!もうP2の本文はまとまったので、あとは大学のパソコンの大きなスクリーンでテーブルをチェックしたら完了かな。

 

突然ですが、原稿の書き方について。ここでは、私の経験をお話します。論文は分野が違えばお作法も変わってくると思うので、ここに書くのはあくまでも私の分野のお話、そして私の経験に基づいた個お話になります。

話半分にお願いします(^_^)

 

私は何度かスーパーバイザーに「論文はどこから書くの?」って聞いたことがあります。

スーパーバイザーのスタイルは

①メソッド

②ディスカッション

③リザルト

④ディスカッション

⑤イントロ

だそうです。

 

①メソッドは、リクルートの方法やインタビューガイドなど、研究手法について書くパートです。研究手法のパートは他と違い、何かを考える必要はないので一番簡単といわれています。しかも、研究手法ごとにガイドラインまで存在するから、お作法にのっとって淡々と、論文に記載すべき項目を入れ込むだけ。1番最初に取りかかる理由は、簡単だからさっさと終わらせてしまえという単純な理由だそうです(笑)。私も実際にメソッドから書いています。

 

②ディスカッションは、論文の中で1番重要なパート。今回の研究結果から言えること、この研究の価値を示します。リザルトを書き始める前に、今回の研究結果のポイント(自分がディスカッションしたいところ)を5〜6箇所を先に決めておくことがポイントだそうです。この段階では項目を決めるだけで、ディスカッションパートは書きません。

 

③リザルトは研究結果。研究結果は書こうと思えばいくらでもかけます。問題は、スペースがかぎられているので1から100まで書くことができないので、内容を絞る必要があります。私はP1でリザルトパートに苦労しました。だって研究結果はどれも重要で、削って良い場所なんてないのだから。

ここでようやく②が役立ちます。ディスカッション箇所をあらかじめきめてあるので、リザルトで必ず述べければならない内容が絞り込めます。

とは言っても、私のP1の時は、これをやっててもなお全てのデータはどれも平等に重要だという思いがなかなか抜けなくて(笑)。結果的にP1を書き上げるのに時間がかかってしまいました。面白いことに時間が経つと、データを削る事が受け入れられるようになります(笑)論文執筆も時間薬って効果ありますよ。

 

④ディスカッションを本格的に書き始めます。ディスカッションの箇所は自分の意見をただ述べることは許されないので、6箇所あるなら6箇所分のrapid literature reviewをしなければなりません。何が今までに明らかになっていて、今回の結果から何が言えるのか。これ、本当に難しい。

私がいま書いているP2のディスカッションの話をするど、6箇所のディスカッシンパートはどれも同じボリュームになるように調整して書いています。これは読者の読みやすさを意識していてるからです。時々、ディスカッションのある段落だけがとてつもなく長いパターンの論文をみかけるけど、この場合わたしは読む気がなくなるしなんなら何を読んでいたのかわからなくなることがあります。やっぱり、ポンポンポンポンと段落変えて端的に述べたほうが、読者にも伝わりやすいのでは?っておもってます。

 

⑤スーパーバイザーはP1の時に何度も何度もいいました「イントロは最後でいい」って。なんならP1が書き上げることができずにもたついている私に対して「イントロ以外が書けたら見せるように」と(笑)。

スーパーバイザーいわく、ディスカッションを書き上げない限り、イントロは書けないといいます。

イントロでは、テーマをブロードにのべそしてナローダウンさせる。ディスカッションでは、ナローダウンされたとこからブロードにひろげて終わる。そんな流れがあるので、ディスカッションさえバシッと決まればイントロは逆算して書くだけだというのです。

ふむふむ。

コクランのエディターをしている先生の話では「イントロはとにかく短く。350もあれば十分だ。イントロを見れば論文の良し悪しがわかる。イントロがシンプルにかけないひとは、その後の論文もよくないことが多い。」と言ってました。

ふむふむ。

 

ということで論文の話でした。おしまい。

携帯で書いたから疲れた。

では。