シドニー生活

中年研究者のお話

査読期限を無視するとどうなるか

今月上旬に査読依頼を受けた。自身ではこれが2本目のレビューです。査読業務はジャーナルによっては「名誉」なことですが、「余力」「ボランティア」でやるという前提がある以上、私の仕事の中ではどうしてもプライオリティが低くなってしまいます👈自分でも思うけど、生意気な発言ですよね^^;

 

表題の件、今日は権威あるジャーナルの期限を無視したらどうなったか書きたいと思います笑。

 

まずは期限。査読依頼をアクセプトしてから21日以内に査読を完了させるように指示がでていました。で、査読依頼を受けてから締め切りまでに計3回のリマインダーが届いて、毎回メールのタイトルは↓

Review for ○○(ジャーナル名) - due soon

初期は期限はSOONでないよね!なんて受け流してましたが、3度目のリマインダーを受け取ったときは3月20日(土)で、「げっ!まじでSOONやん」ってなる。

 

こんなにもリマインダーを受け取っても、私は期限に間に合わなかったのです。というのも、最初の2週間はスケジュールが詰まっていたのでできず、実質は最後の1週間でやるつもりでしたから(👈言い訳)。査読を開始してすぐに期限due by Mar 25, 2021にはコメントを提出できないなと確信。だって原稿の指摘箇所が膨大だから。

問題なのは、期限に間に合わないとわかっていても放置し、締め切り当日に慌ててレビュワーのアカウントから期限延長願いの方法を探したこと。見つけられませんでた泣。エディターに個別でメールを送ろうにも、査読依頼がきた際のエディターのシグネチャーにはメールアドレスが含まれていなかったため、個人的に調べてメールするのも非常識かなと思いまして。そして締め切りがすぎた・・・。

締め切り翌日、

(_ _).。o○

もやもやが止まらない。

やっぱり締め切りを無視しているの、すごく気になりますよね?👈無視した私は言える立場ではない。

締め切り翌日、帰宅直前に再トライ、期限延長の方法を調べました。この時は「私と同じ悩みを抱えているレビュワーはいるはず」という仮説のもと、「ジャーナル名・レビュワー・期限延長のお願い」って検索したらジャーナルのFAQがヒット。FAQをフィルターで絞り込むと、「期限延長の方法!」なるものを発見!ビンゴ!!

結論として、期限延長はレビュワーのアカウントからできました。つまり前回私の調べがあまかったということです。「action link」の場所に、コメントを提出したり、添付のレファレンスを見るリンクが貼ってあったりするのですが、その中の「Send email」からジャーナルへ連絡ができました。悲しいけれど私の頭の中では「action link」はレビュアーがコメントを提出するための場所だと思っていたので、まさかその中の「Send email=エディターに連絡できる」という発想がありませんでした。私の30才を過ぎて慌てて勉強した突貫工事のような英語では、英語のレベルもだめだけれど柔軟性すらないのです。とても悲しくなりました。

「Send email」を進み、メールの目的の中から「期限延長」を選択。するとテンプレが表示されました。これには感動!

これにより、ジャーナル・エディター・レビュアー間の雑務がどれだけ削減されることでしょう。テクノロジーに感謝!

送信元(私の名前とアドレス)、送り先(ジャーナル名)、メールタイトル(査読原稿のID含む)はすでに入力済み。なんならメール末尾のKind regards, 〇〇ってところまでご丁寧に入力済みなのです。

メール本文もすでにテンプレができていて、私が入力する箇所は本文中のたった3箇所、

「エディターの名前とタイトル」

「現行の期限」

「希望の延長期間」

3つ目のinsert extra days neededの箇所には7日と記載しておきました。単語入れればお願いメールが完了です。

本文最後に、insert edditional comments (if applicable)と追加コメントがある場合は書いて良いとあったので、言い訳を添えておきました笑。

I was not able to complete it by 25th March as a manuscript requires some more works. 

I have completed the review halfway and expected to complete it by 1st April. 

I apologize for the delay and thank you for your understanding.

この言い訳、前回査読の際に使用したテンプレをそのまま利用。もはや言い訳の使い回し。

(そういえば前回も期限延長してたよね笑)

f:id:pskusg:20210328081504p:plain

はい、無事に完了しました。これで無視していないという証明(言い訳)ができて一安心です。

 

じゃあ表題の「査読期限を無視するとどうなるか」の結論、まだでないんですね。実はこの話には続きがあります笑。

 

期限延長の手続きを公式に行ったあと、いつも通り仕事しているとこんなメールがきた

Review for ○○(ジャーナル名) - updated due date

うそ〜

どうやら入れ違いだったようで笑。

私がまごついたせいで奇跡のタイミング!

*This is an automated message.*
Manuscript Number: ○○

〇〇(ジャーナル名) 

Dear 〇〇,    
Thank you for agreeing to review the above referenced manuscript.

This message is to notify you that the due date for your review has been updated to Apr 03, 2021. Timely reviews are of utmost importance to authors, therefore we would be grateful if you would please submit your review by this updated due date.

 

期限が遅れると、リクエストしなくても自動で期限が延期されるみたい。

HAHAHA(〃ω〃)

 

この自動メールを受け取って2時間後に、

Thank you for your email.
I have extended the review due date to 3rd April as per your request.
Please do not hesitate to contact me for any further assistance.

ジャーナルのマネジャーから、私のリクエストを受け取ったむね、すでに4月3日へ期限延長済みの連絡がきた。

HAHAHA(〃ω〃)

「忙しいマネージャーのお手を煩わせて申し訳ありません」って感じです。

 

そして自動メールを受け取って7時間後、

No worries, 〇〇. Thanks for helping with this manuscript. 
Your review's due date is April 3.
今度はエディターから連絡がきた。期限は4月3日になっているからね、連絡ありがとうって・・・。ご丁寧に連絡をくれたのです。

HAHAHA(〃ω〃)

「忙しいエディターのお手を煩わせて申し訳ありません」って感じです。

 

ということで、「査読期限を無視するとどうなるか」の結論、「自動で延期される」という結果でした。

しかも、私が期限過ぎてから延期願いを出したばかりに、今回はジャーナルのマネジャーとエディターの雑務を増やしてしまい本当に申し訳ない気分でいっぱいです。たとえ3分や5分でも彼らの時間を奪った罪は重い・・・。

(・Д・)ノ本当に反省しています。

えいえいお〜!

 

では。