シドニー生活

中年研究者のお話

P2の旅-7 レビュアー候補者

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P2サブミット前のスーパーバイザーとのミーテイングについて。

 

P2 サブミット前に、スーパーバイザーへミーティングのお願いをした。

こちら↓

pskusg.hatenablog.com

この時のミーテイングのお題は2つ 

  • レビュアー候補
  • 運用試験ににおわせの件

レビュアー候補

結果:私が作ったリスト(アメリカ2、イギリス1)は却下され、スーパーバイザーの言いなりで新しいリスト(アメリカ2、イギリス1)を作成

イギリス過去に候補者としてあがったことがある人。アメリカは二人はおNEWである。

私の解釈は、スーパーバイザーはジャーナルの国籍とレビュアーの国籍をマッチさせたいのだと思っていた。だから、私はP1の時のレビュアー候補者だったアメリカ人2名を準備ていた。すると優しく指摘されたよね。

次に投稿予定のジャーナルは、アメリカの老年医学雑誌の最高峰に位置付けられているジャーナルだから、それにふさわしいレビュアーをリストしなければならない

by スーパーバイザー

(適当に選出しているのではなく、スーパーバイザーの長年の経験と知識からくる人選でした笑)

P2の1回目のサブミットと2回目のサブミット、原稿は同じでもジャーナルに合わせてレビュアー候補者を選ぶことの大切さはわかったけど、でもさぁこれを知ったところでみんながみんな出来るわけないよね(笑)。しかも、書いたところでその人がレビュアーになる可能性が低いと言われているのに、それでもスーパーバイザーは「レビュアー候補の欄がオプショナルだとしても記載した方が良い!」と言ってます。

なぜ?って思うけど、現時点での私の解釈は、もしエディターがレビュアー候補を見たときに「それなりの人」を候補者としてリスト出来ていたら「著者らはちゃんとしている」って我々研究チームの印象が上がる?アピール?になるのかなと。「それなりの人」って言うのは、投稿先のジャーナルにふさわしい経歴をもっていて、投稿論文の分野においてエキスパートであることなのかなと。

例えば、今回のレビュアー候補の経歴をみると、

principal investigator on more than 25 extramurally funded grants and contracts and published more than 400 manuscripts 

チーフインベスティゲーター(CI)ではなく、Principal investicater としてグラントをたくさん獲得しているという点が化け物だとわかる。例えば、スーパーバイザーだって、グラント獲得も合計獲得金額も負けないくらいあると思うが、スーパーバイザーの場合は基本的にCIです。スーパーバイザーは今年初めてPIとしてビックグラントを獲得できたので大騒ぎになったくらい!(オーストラリアのアプリケーションを以前みた時、1本にCIが6-10名くらいいました。CIは手足動かすというよりはコンサルに近い仕事をするようです。例えば統計家とかがCIに含まれてます。)

chair in the Food and Drug Administration’s Drug Safety and Risk Management Advisory Committee

誰でも一度くらいはニュースとかできたことあると思うけど、FDA(アメリカの食品や医薬品を取り締まる機関)のある部門のチェアを16年やっていました。

こんな感じで、オーストラリアの研究チームがこのようなアメリカで活躍している人を候補者にあげることができるとなんだか「どや!」ってなるよね?だからそのアピールしたいだけなんじゃないの?と色眼鏡で解釈している私です。悲しいのはこの答えは私が一流ジャーナルのエディターにならない限り、知ることができないということ。。。だから知らぬが仏でブログにめちゃくちゃなこと書いてしまってます!(笑)。あくまでも私の解釈なので流して読んでもらいたいです!(笑)

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とりあえず、過去に2回サブミットしただけでレビュアー候補の選定を少しわかった気でいる私←こういうところ私の良くないところ!

改めて

過去に3回サブミットしたけど、

P1 4名

P2-1回目 3名

P3-2回目 3名

ようもこれだけ名前がでるなと。普通さ「このジャーナルなら...○○だな」ってポンポン出てこないよね←こういうところスーパーバイザーの良いところ!

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ということで、末端の私には教科書には載っていないお作法のようなことを学べてつい嬉しくなってしまうのです。だから働きアリは女王のためにせっせと今日も働くのです。

 

 【運用試験ににおわせの件

結果:原稿は変更しない。私がどうしてもと望むなら今後書き足すことも検討するけどあともう一回だけはこのままで提出してみよう、というスーパーバイザーの考えに賛同しました!

やっぱりお作法として、そんなこと書くべきではないというのがスーパーバイザーの見解。ジャーナルが一流なので、正論で堂々ときれいに一つの研究にフォーカスして書き上げるのべきだと。

これ聞いて、研究経験の少ない私は、「私のせこさずるさ→運用試験におわせ」になっているのかなと思った。悔しいけど、確かに今の内容が好きなのでこのままでいいかなと思う。

ちなみに運用試験におわせの根拠として送った2本の論文は、スーパーバイザーの前では何も意味をなさなかった。面白くないし内容も薄く参考にするほどの論文ではないと(批判的吟味ってやつね)。

2本のうち1本は、アブストの目的の最後に「...funded by the Agency for Healthcare Research and Quality.」とちゃっかりグラントアピールも入れていた。一般的にはアブストには研究助成金のことは書かないから、これはよっぽど大きなグラントなんだろうなとなんとなく思っていた。これについでにスーパーバイザーに話をふったところ、「ああ、AHRQだったな。よっぽど嬉しかったのかもな。」と鼻であしらっていた。私にとっては、鼻であしらうかどうかではなく「AHRQ」と略語を使って話すあたり...なぜアメリカのグラントを知っているんだ…と思うわけです。こういうところスーパーバイザーのすごいところ!

結局、におわせとかグラントアピールとかそんなことはスーパーバイザーにとってどうでもよく、前回のエディターのコメントのほうが重要。「惜しいな」という想いがあるみたい。やはりアウェーに乗り込んだのに読んでもらえたことはすごく嬉しいことだったみたい。メソドロジーペーパー(P2)は運用試験(P3)ほど引用数がのびないのが通例、エディターは運用試験の存在をしれば運用試験の論文が欲しいので一気に興味が下がるのは安易に想像できる。だから、前回におわせを入れてたら読んですらもらえない可能性があったよっていうのだ。結局話はいつもここへ戻ってくる。よっぽど「におわせ」はスーパーバイザーのポリシーに背くことなんだなと理解した。

根拠のないスーパーバイザーの予想によると

「エディターを通過し原稿がレビュアーまでまわれば約15%の確率でアクセプトに持っていける」

え?

そうなの?

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じゃあ、このままがんばるねってのせられる私の構図みえますかね?(笑)

 

コンサバティブなスーパーバイザーと、型にとらわれない柔軟な発想力を武器とする私(←研究者として未熟なだけ笑)で、良いコンビになってきてます!

戦はまだまだ続きそうです。

そろそろ第3希望のジャーナル決めないと!

では。

 

 

 

このブログは前日書き上げていたのにもかかわらず、なんだか気がのらなくて寝かせてしまったやつ。

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昨日はNSWとうとうコロナ1000件ごえ!

もうね、モチベーションを維持するのが難しい。なるべく物事の良い面を見るように頑張っているが、悲しいものは悲しいし辛いものはつらいのだ。

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やっべえ!今日は学会のスライド締切…。週末に手を付けてそれ以降放置…。がんばります。

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では。