シドニー生活

中年研究者のお話

レース後

DNFになった後、バスを乗り継いでシャモニーに戻ってきました。宿に着いたのは22時ごろ。

宿に到着したら、ザックをおろして靴を脱いで汚いランニングウェアのまま就寝。

 

シャワー浴びる力はなかった。歯を磨くことすらできず。ずっとお腹がぐーぐーいってたけど食べ物を取り出す力すらない。全てが限界だった。

 

DNFになって、スタート地点までバスで運ばれるのはこれが初めて。バスには先客がいて、私のポイントより一つ先のチェックポイントでDNFになったランナー達でほぼ満席。

 

大半が強そうなランナーにみえた。

私からすると、なぜ彼らがゴールできなかったのか?完走する走力あるやん?って思った。だけど彼らと話すと、やっぱりUTMB は特別だとわかる。

隣のスペイン人は4回出場して2勝2敗だと楽しそうに話してくる。いまDNFしたばかりなのに。気軽に『来年また戻ってくるぞ』って。私には『お前はこのバスにいるってことはフィニッシャーにはなれなかったってことだな』って爽やかに言ってくる。こちとら驚きを隠せない。

 

初めてのUTMB ですごく楽しかったけど、コースが難しかったと伝えると『それがUTMBだ 』とこれまた笑顔。また挑戦すればいいって簡単に言わないで、、、。走力だけでは完走できないし、メンタルだけでも完走はできない。走力、メンタル、経験、天候、これらをうまく自分の中で調整しながら進まないと完走できないってこと。

あー、難しいね!

 

さて、DNFから一夜明けて日曜日、シャワーを浴びてから友人と敗者の朝食を食べにいってきた(友人もDNF)。


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はなみちが見える特等席。40時間以内にシャモニーへ戻ってきますランナーを見ながら伝統的なフランス朝食とやらをいただく。

 

伝統的な朝食セットは、オレンジジュース(フレッシュ)、コーヒー、クロワッサン、バケット、ハチミツ・アプリコットジャム。それに私はオムレツを追加。もちろん美味しくいただいた。


ゴールするランナーがまばらなので、隙を見てゴールで記念写真。ここで写真を撮るのは日曜朝じゃなく日曜16時だったのに。せつない。

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DNFしたけどもちろん正装(UTMB Tシャツ、UTMB タイツ、UTMB バック)で。

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朝食の後はドロップバックの回収へと向かう。ドロップバックの会場までの道のりもコース。なんとPTLのランナーも戻って来てる!


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PTLは2-3人で約300キロを完走するレース。順位はつかないのが特徴。完走するだけで名誉。PTLのランナーはヘルメットをリュックにかけてるのが特徴ですぐにわかる。その風貌がコースの厳しさを物語っている、、、

 

ドロップバック会場は体育館だった。綺麗に整列されたバックがランナーをまっている。


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レストスペースがあって、ゴール後にランナーはここで寝たりシャワーを浴びたりできる。

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ちなみ街にはお水が飲めるスポットがある。無料で天然水がのめるのだ。


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ドロップバックを回収して宿へ戻る途中、あることに気づいた。

ゴール会場の音楽は生演奏やった!


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贅沢だね!

 

朝食とドロップバック回収が終わったら暇が少しできちゃった。だからゴンドラに乗ってLe Bréventへ登って来たよ!


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Le Bréventへ登るとモンブラン丸見えやん!


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Le Bréventへ登ると山が永遠と連なっているのがみえた。


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帰りはゴンドラなしで、トレランで自分の足で山を降りました。筋肉痛で下りをまともに走れないけど、丁寧に無理せずに進みあっという間に街へ降りて来た。トレランは約2時間で終了。モンブラン目の前に山を下るのは楽しいに決まってる!

 

トレラン後は急いでシャワー浴びて、制限時間30分前にゴールへすべりこみ!すごい人!

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関門30分前(16時から16時半)にゴールするランナーを応援。ウルウルする。

そこへ入賞者が現れた。なんとランナーにエールを贈る企画!


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これは私が人生で1番ザックに近づいた日となった!ザックが私の2メートル先に!ランナーよりザックに感動。

 

ラスト30分には日本人も結構いました。多分5人くらいいたかな?ラスト数秒でゴールしたランナーもいました。みんなすごい。私もこの時間ここにいたかった。。。

 

関門が閉まった後、16時半から開会式。すごい人!


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お決まりのUTMB の音楽がながれ、みんなで手を叩いて、みんなで歓声をあげて、UTMB 2023は終わった。

 

結果はDNFだったけど、関門ギリギリのランナーを応援し、ランナーに励まされ、クロージングセレモニーまで見れて本当に大満足。

では。