シドニー生活

中年研究者のお話

生きてます。

この2週間、一人で家にこもって解析作業に没頭していました。夜中の3時まで作業することもしばしばで、いったん始めると、きりが良くなるまでやめられない・・・まるで麻薬のような作業でした(知らんけど笑)。

それが昨夜ひと段落し、ボスPにメールで結果を送りました。今日、定期ミーティングで予定にはなかったけど、Pが忙しくてまったく目を通してないといった流れからメンバー全員へ解析結果の一部を公表した。その流れでミーティング後にチーム全員へ解析結果を送った。

めちゃくちゃすっきり!

 

今の気持ちは単純に嬉しい。チームに貢献できたと感じる。努力が報われたとも感じる。なにより、メンバーを驚かせ、一目置かれた感じを一人勝手に感じています(知らんけど笑)。いつも英語が話せないので頼りないと見られがちだけど、彼らができないであろうことを(知らんけど笑)やってのけたことがただただ嬉しいです。

 


この話はさかのぼること2週間前、4月22日の朝からはじまっています。

「Thank you, XXX. I am wondering if you can prioritise the survey data analysis as the first thing to do now, as we have the report to submit. Can you kindly prepare tables for the descriptive analysis of the survey data? Are you able to do this?」

ボスからは、医療従事者と患者の両方のサーベイの記述統計を始めてほしいと言われました(サーベイのリクルートは継続中だけど時間がないのでフライングしてやれということ)。最初は「全然話が違うじゃないか」と思ったけれど、依頼を受けることにした。

実はブログに書かないだけで、色々なころとが日々起きている。。。


パートタイム(週2日)に切り替えた後、ボスPと話し合いの場を設けました。プロジェクトの期限がせまっており、私の仕事量がむしろ増えていたので、これ以上働けないと伝えました。当初の予定では2つのサーベイの解析を担当することになっていましたが、フルタイム雇用を継続している同僚Aに解析をしてもらうようにボスへ伝えた。

 

あの頃の私は、現在のプロジェクトの雰囲気や仕事のやり方に嫌気がさしており、一旦ここで休息を取ることの方が自分が楽しみにしてきた解析をやることより重要だと思えた。体と心を壊してまでやる必要はないし、自分が解析できないことは仕方のないことだと思えた。

この解析のためにこれまで多くの時間を準備につかってきたのに、メインは食べず一番美味しいところだけ突然同僚に譲るという、

相手には得しかない私には得がない案件。。。

だけどポンコツの私は、解析ができなくても死にはしない、無理してまでやらなくてよい、そう自分に言いきかせた。苦渋の決断でしたが後悔はしていませんでしたし、むしろあらゆる責任から解放されて気持ちが楽になった。

そこへ突然ボスPからの依頼だったので、あれ?断ったよね?って始めは思ったけど、同僚Aさんには仕事を振っておらずやはり私にやってほしいと解釈できたので、引き受けることにしました。これも何かの縁。

で、依頼されたこと以上にやってやったのだ。解析を全部終えました。先週水曜に一旦リクルートを停止したので、その最新のデータを反映させた結果を今日みせた。実はもう少し患者リクルートを継続する可能性があるのですが、すべてのコードを書き終えた今、仮に新しいデータセットが届いてもPythonとRで処理して終わりという状況。

データセットが変わる可能性があるのになぜ質が高い仕事をこの段階でする必要があるのか(時間の無駄)と思われないように、大事なことも伝えておく。
「Data cleaning, formatting, and analysis were conducted using Python and R, making all codes reusable and relatively easy to recreate all tables and figures in this document. We can continue recruiting consumers as part of the program via PureProfile.」

 

 

 

ちなみにこの、解析担当をみずからおり、再び解析担当になり、って話にはまだまだストーリーがある。

2週間前のミーティングで現ボスPが「XXXに2本のプレ解析を開始するように指示した」と宣言した数日後、同僚Aから突然メールで「2つの解析をしているなら私が一つを担当したい。私が解析する理由は、一人で2本やるより手分けするほうが最も効率的な方法だから。」と言われたのだ。同僚Aがやるより私がやった方が何倍も速いと心から思った(確信があった)けれど、現ボスPへ同僚Aに解析をさせても構わないことを伝え現ボスPから承諾をもらい、解析一本をAへ譲った。

 

そう、
解析担当をみずからおり、

再び解析担当になり、

同僚へ一番美味しい解析をゆずった。

 

私ってめっちゃいいやつ・・・

いいやつじゃなくただの馬鹿だ。

手柄は独り占めせず分け与えるタイプ・・・このスタイルやばない?

だけど、良い面を探すと良いことなんてたくさんみつかる。一本の解析を思う存分楽しめたのはよかった。解析を通して、地獄の底へ落ちてたモチベーションは屋根の上くらいまで上がってきたしね。頑張ってよかった。仕事なんてこんなもんだよね。すべては自己満足なんだな。

 

メインディッシュを同僚Aにさっさと譲った私にとって大事なことは、Aの気持ちを尊重することにあるのだ。今日のミーティングでわかったけど、Aは解析をまだ終えていない?というか何をやるのかわかってない可能性ある?だけどそれでもいいの。同僚がそうしたいなられやればよい。自分が自分に求めている質を、他人に求めてはいけない。もしヘルプを求められたらその時は喜んで受けるつもり。

と、いい人キャンペーンを実施しております。。。

このキャンペーンはもれなく6月末まで続きますよ。

 

 

羽生さんが言ってた。

 

勝敗を決するのは高いテンション、自分への信頼、分が悪い時に踏みとどまる根性。

 

漠然とした不安は、立ち止まらないことで払拭される。

 

新しい戦型は、実戦で試して一度負けないとマスターできない。

 

では。