シドニー生活

中年研究者のお話

博士ポスドクセミナーに参加してみた

今回は就活の話。

イベント「博士ポスドクセミナー」に参加したのでそれについて書く。

 

今週ふと日本の研究職について調べました。実は日本の研究職について調べるのはこれが初めて、ど素人なりにざっくり、

「研究」「募集」

で検索かけてみたところ、

トップに出てきたサイトはこれ→JREC-IN Portal

これ有名ですか???

 

このサイトのトップページに「博士ポスドクセミナー」の告知がありました。

イベントは計3回開催される予定で、最終日はなんとこの日の翌日。すべりこみで申し込み(無料)しました。

セミナーは2時間、COVID19後の研究職の募集状況、ライフサイエンス分野の研究職の動向などが含まれていました。日本の状況を知るにはいいかな?なんて思ったのです。実際参加してみると想像とは違う内容でした(笑)。これも良い経験です。まずは参加してみることは大切だなって思いました!

 

 

【参加者数】

申し込みしてすぐに主催者から連絡がありました。

「2日ですが、現時点で3名の申込ですので参加者の皆さんの属性を反映した内容に変更したいと思います。大変恐縮ですが、現在の所属先と研究内容ご年齢などを教えていただけないでしょうか。」

日本のPhD取得者(予定者)を対象としているためか参加者が少ないようです。おかげで参加者に合わせたセミナーを行ってくれるみたい。個人情報を連絡したところ、受領の連絡はなかった。あれ?個人情報の提出をお願いしておきながらなぜ一言でいいので受領の連絡してこないのかな?とこの時は少し違和感、、、

 

【イベントスタート】

当日は2分遅刻でログイン。私のログインに気付いた主催者が、

「あっ!○○さんが参加されました。○○さんは○○学部なのでライフサイエンスの分野ですね。」

f:id:pskusg:20210206122025p:plain

個人情報全部ダダもれです(笑)。まぁいいのだけど(笑)。

ちなみにZoomの画面からは何名参加しているのかを確認することはできず。少なくとも質疑応答の際に私以外にもう一人参加者がいたことがわかってます。合計2名だった可能性もある。

 

 

【イベント内容】

前述の通り、個人情報ダダ漏れの中、イベントは幕を開けた。

とはいえ、事前に所属、研究テーマ、年齢を提出したことでセミナーの内容を参加者の背景に寄せてくれると言っていたので、ちょっとワクワクしておりました。

するとセミナー冒頭で、

「本日は30歳を対象とした内容になりますのでご容赦ください。」

って言われた(笑)。

f:id:pskusg:20210619100814p:plain

私が40代ってことを事前に確認しておきながら「30代対象」ってあえて強調する必要はどこにあるのでしょうか(笑)

 

肝心なセミナーの内容ですが、どうやら担当は、

「博士取得者が民間企業に就職=成功(勝ち組)」

の前提のもと話を進めていきます。

担当者がいうには「日本のアカデミアや研究職は給料が安く不安定。民間企業は安定であり、入社後昇進できる可能性もある。」というのです。

申し込み時にセミナーの告知には「民間企業に就職するためのセミナー」なんて一言も書いてなかったのにね。もっとブロードに話が聞けると思っていたのでちょっと期待はずれ。

 

話は「博士取得者は民間企業に採用されることを目指す」をベースにして「民間企業が求める人材とPhD取得者のキャリアをどうマッチさせるか」へと進んでいきます。

ここで一番の問題は「年齢」と指摘が入ります。例え民間企業が求める「経験」と「スキル」を持っていても年齢が36歳を過ぎると博士取得者の民間企業への就職は限りなく無理になってくると。そして担当者がこう言う、

「では36歳を過ぎた方はどうするべきか。"なぜ36歳までに民間企業へのキャリアチェンジを考えなかったのか自分を一度問てみる"」

f:id:pskusg:20220225145031p:plain

担当者の考えはよくわかった(笑)。

担当者の言葉はスライドにデカデカと書かれており、スライドをみて私は36歳の自分を思い出す。問うた結果、私はとんでもない過ちを犯したことに気づく。だって私は36歳以降に海外留学を開始した(笑)。

 

で、セミナーはそのまま次の話へ進む。

え!?(笑)

f:id:pskusg:20200506160536j:plain

「自分を問うてみたあと、どうしたらよろしいでしょうか!教えてくださーーーい!!」

と言うことで、

自分を問うた後、どうすればいいのかは教えてもらえず(笑)。ちょっと置いてけぼりになったわ(笑)。

 

残りのセミナーの内容ですが、特に新しい情報はありませんでした。例えば「プログラミングのスキルを求められる傾向にある」とか「Pythonの学習を開始することをお勧めします」とかね、そんな感じでしたよ。

 

 

【質疑応答】

2時間のセミナーは1時間で終了(笑)。え?そんなに短縮することってある!?時間配分がざつすぎる。

 

さて残り1時間は質疑応答となりました。質問はチャットボックスへ。

さっそく「酒井さん」が質問。

(チャットボックスには名前が表示されるシステム)

酒井「学位取得前に6年職務経験があります。これは就活にプラスになりますか。」

担当者「酒井さん、民間での就職経験があると言えるのでこれはプラスになりますよ。酒井さんは、えーっと、48歳でしたね。酒井さんは半導体の分野ですので、民間企業の枠、なくはないですよ。あと、Pythonの勉強をこれから計画されているということでしたね。Pythonの勉強開始されるとよろしいと思います。」

酒井「安心しました。ありがとうございます。」

f:id:pskusg:20220303152126p:plain

(笑)(笑)(笑)

酒井さんの質問に対して、なぜか酒井さんの個人情報を全力で入れ込んでくる担当者よ!

 

そして酒井さんは私と同じ40オーバーやん!仲間♪♫

参加予定者3名中2名が40歳こえていると把握しておきながら、冒頭の「30代対象のセミナーです」って言う勇気よ!(笑)。この担当者さん、やっぱりがっつあるぜ!

f:id:pskusg:20200506155549j:plain

担当者さん言わせてもらうけど、

民間企業の枠はなくはないです

(そりゃーそーだ!)

Pyhtonの勉強を開始されるとよろしいと思います

(Pythonを始めるか始めないかと聞かれたら始めたほうがいいに決まってるよね!)

それくらい私でも言えるしと、性格が悪い私は心のなかでツッコミいれたのでした。

 

 

今回のセミナーの情報はちょっと偏っていたのかなって思う箇所もあった。もしかしたら、考えが偏っていたり価値観がずれているのはむしろ私のほうなのかもしれないなって思ったりもしました。期待していたイベントとは違ったけれど、参加したことで自分の進路と向き合う機会に少なからずなりました。人生の迷子なので、また機会があればこのようなイベントに参加してみようと思います。

 

最後にチャットボックスに

「ありがとうございました。」

と担当者さんへコメントを入れ、

私の就活はこれにて終了。

では。