シドニー生活

中年研究者のお話

Lの助っ人、ハナキンディナー

【12月8日(火)】

あ~、ローカルの学生のP1サブミットのお手伝いをした話。

この日はプレゼン前日で、大事な時間の大半をローカルの学生のP1のために使ったのだ。とはいえこの日は全然ネガティブな気分になることもなく、むしろ自分でも人の役に立つとわかり嬉しい気持ちでいっぱいだった。でもあれから時間が経てばたつほどひどい話だなと感じるようになった。

 

今回の主役はお隣の席のLちゃん。

この日、先月メルボルンへ引っ越したLちゃんとばったり廊下で出会った笑。Lはこの4日後に大学へ来ると聞いていたのでいるばずのない人がここに!笑

とりあえずハグして、そのままオフィスへ一緒にいき、少し雑談をして、そして各自の業務へ戻る。

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Lのお土産は、メルボルンのKitKatショップから☆一番おいしかったのは、ROSE味でした。

Lはこの日、P1をジャーナルへサブミットしようとしていた。リバイスした原稿、テーブル、フィギュア、レスポンスレターなどのドキュメントをアップロードするだけの任務。楽勝のはずが・・・。日中、突然Lが私に質問してきた 「なんかエラーが起きているみたい。なんでかな?」これが全ての始まり。

エラーとは、フィギュアをウェブにアップロードした後、確認画面からフィギュアをみると「フィギュアの文字が明らかに小さい」というのだ。

質問を受けた私は冷静だった。

「オリジナルのFigureみせてくれる?」って聞いて、データみせてもらったらずっこけた↓

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オリジナルのデータの文字がそもそも小さい!

どれくらい小さいかって?

6!! Σ(・ω・ノ)ノ!

え?

なんて私は使ったことない。

Lを傷つけないように「オリジナルの文字が小さいからだと思うよ。ところでmanuscriptはサイズいくつ?それと同じサイズにするといいよ。私のP1はmanuscript, table, figure全て統一してサイズ12、フォントtimes new romanを使用したよ。」ってね。

(>_<)

実は、このLちゃんのP1のfigureってサイズ問題ではすまされないレベルだったのよ。

そもそも、「6」「7」「9」の3サイズがミックスで使用されていて、フォントはtimes new romanとcalibriの2種類が使用されている。誰に教わるわけではないけど、Figure作るなら、フォントもサイズも統一するのはマナーではなかろうか?

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軽く赤く指示を入れてみたけど、そもそもボックスのサイズがバラバラ、行間もバラバラ。矢印の開始位置が中央でない。あとね、Figureのタイトルは図の下段に書くのが基本です(Tableは上段に書く)。

そもそも論、私が言うことではないかもしれないけど、Figureの中の文字が多すぎる!だらだらと文章にしちゃだめだよ。だって原稿の中に文章はあるのだからさ。これはレビューのフローチャートなんだから、もっとシンプルにすることできるよね。

ということで、このFigureが指摘箇所が山ほどあって私にはちょっと衝撃だった。。。あまりにも図がいけてない。汚すぎるにもほどがある。

悪口を書くつもりはないけど(悪口のつもりではないけど)、こんないけてないFigureをみたら、原稿もいけてないだろうなって思ってしまうのは当然の流れ?だよね?

で、私がこのいけてないFigureみて最終的に思うことは「Lがかわいそう」その一言につきるよ。Lちゃんは全然悪くない!これ全部、共同研究者の責任!奴らの怠慢じゃ!怒

LのP1は、スーパーバイザー、P(イギリスのバース大)、A(イギリスのノッティンガム大)の3人がかかわっている。なぜ半年以上もやり取りしてきてこの間、誰一人として文字のサイズ6に対してを指摘していないのか?なぜフォントがミックスになっていることを指摘しないのか?内容もそうだけど、基本的なことも指摘してあげないとさ。。。だってWordひらけた瞬間に「ちっちゃ!」ってみんな思ったはずだよ?拡大しないと読めなサイズなんだもの。

彼ら3人に怠慢により、Lちゃんは3人から指導を受けて出来上がったP1に自信満々。ようは、Lちゃんは、自分が他と何が違うのか気づかないままいるのよね。そしてこの先、彼女にとってこれがスタンダードとなり、いつか人を指導する側の人間になるわけで・・・。

もう、スーパーバイザーとPとA、こいつら3人並べて説教したい!というか、Pは私のいま座っているデスクの前の前のPhDだった人で、Aは2年前にサバティカルでうちの研究室に来てた先生で、この3人みんな知り合いなんだけど(笑)説教できるわけない(笑)

ところで、この図をみて「汚い」「いけてない」と思うのは私だけなの?もしかして私が細かすぎるだけ?これってセンスの問題なのか?えっ?まさかの国民性?日本人がこだわりすぎてる?(笑)

もう謎です。この最初の一撃は私にはけっこうきついものがあった。ちょっと、周りのレベルに度肝抜かれたというか←大げさ?

何度もいうが、これが悪口のつもりではない!

 

この話はまだまだ続きます。

Lに文字サイズの指摘をした後、Lは納得した様子。私はその後自分の仕事に戻ったけど、Lがパニックなり始める。

L「この図を作るのにどれだけ時間がかかったと思ってるの!ねぇ○○(私)、聞いて!例えばこの線を2つ横にずらすということは、この線を2つずらす必要があって、この図は繊細だから微調節が大変なの。あ~、もう最悪!」

(;´・ω・)って?ん?

私「Lちゃん、これ何で作ったの?」

L「ワードだよ」

私「私はフローチャート作成にはパワポを使ってるよ。簡単だよ。」

L「パワポで図なんて作ったことない。ワードに慣れているからワードで頑張るよ。」

私「ワードで作れるのは知っているけど、一般的にもパワポが使われていると思うよ、パワポなら簡単だよ。」

L「ワードで頑張るよ。」

私「念のため、ワードファイル(オリジナルデータ)私にメールで送って!」

L「オッケー」

ということで、Lちゃんから送ってもらったデータを使用して、パワポでフォントや文字のサイズ、ボックスのサイズの乱れを整えて、ザックリと仕上げたものをLちゃんに見せた。時間にして5分くらいかな?

Lちゃん、たまげた(笑)

Σ(・ω・ノ)ノ!

Lちゃんが「そのデータ送って」っていったけど、それでは意味がない。「Lちゃんでもできるよ、簡単だよ」ってことで、私がいまやったことをLちゃんのモニターで再現したのさ。パワポでフローチャートの作り方を教えたよね。優しすぎる私。だ

ってさ、フローチャートの折れ線の矢印をマニュアルで直線2本を繋げて作成してたんだよ?なぜ?ってなるよね。だから一番びっくりしていたのは、ボックスとボックスを矢印でつなげる機能。これ特別な機能ってわけでもないけど、矢印でコネクトすると、ボックスを移動しても矢印が保たれるってだけなんだけど、なんかそれに感動してた。あとは、列や行間を一発で整える機能にも驚いてた。他にも、インデントの位置を右クリックから毎回設定していたので、パワポにルーラーを表示してあげてそこからインデントを一気に変更できるようにしてあげたり、なんだかな?助けてあげたといっても、テクニカルなことやマナーみたいなものばかりで・・・。私が左手でショートカットキーを使用しているのが気になるみたいで、どうやらショートカットキーを知らないみだいで、ctrl + c, v, a, sなども教えてあげたよ。あとは図のグルーピングとかも。

今後、Lちゃんは絶対にこの機能を使う日があるから、時間を割いてでも教えてあげたのはよかったと思う。Lちゃんに、めちゃめちゃスマートだと言われたけど(笑)、別にスマートではないです(笑)。嬉しいのは、Lちゃんは若いので、おぼえも早かったこと!

 

この時に、自分が知らないことを知らないのが一番こわいなって思ったよね。ワード、パワポ、エクセルの機能を、毎日ワード、パワポ、エクセル触っている人が「知らない」なんて言ってはいけない時代だと思う。無料YouTubeにいくらでも情報があふれている時代だよ。YouTubeを2倍速でランチタイムにみれば一瞬で学べるから。

実際に、コロナでロックダウン中の5月ごろ、私は自己学習の一環としてワード・エクセル・パワポのテクニックに関する動画をYouTube2倍速で毎日ランチタイムにみるってことをやってました。時間にして1日15分くらい毎日みてました。知っている機能も多いけど、知らないことも時々出てくるのでそれを知ることが目的です。例えばこの時学んだショートカットキー「ctrl + D 」は結構便利でいまも使ってます!「時間がない」なんて言ってはいけない時代。私もちゃんと時代についていけるように、些細な知識も大切にしていこうと思ってます。

 

で、話を戻して、

LちゃんのこのFigure問題の後、またしばらくして「保存の仕方がわからいない」と聞いてくるLちゃん。保存のしかたがわからない・・・?

Lちゃんが投稿しているジャーナルに指定は、テーブルはワードで、フィギュアは「TIFF」「EPS」と指定されていました。私は「TIFF」「EPS」も聞いたことがないので、「その2つファイルタイプのスペルを教えてくれる?」ってとこから始まり、そこからパワポのSAVE ASみて「TIFF」「EPS」のタイプがあることを確認し、Lちゃんに保存方法を教えてあげました。

というか、今回は1回目のリバイスなのでなぜいまさら「TIFF」「EPS」について聞くの?(笑)じゃあ前回どうやってアップロードしたの??どうやら、Lちゃんはは author's guideを読んでいなかったようで、1回目のサブミットはワードでアップロードしてたそうです(笑)。テキトーすぎる。

 

で、これが解決して自分の仕事に戻ってしばらくするとまた名前を呼ばれる。「author's guideにこう書いてあるけどこれって何?」ってか、ネイティブが読んでも理解できない英語を英語片言の日本人が瞬時に理解できるわけない!しかも見せてくるのは初めて目にするauthor's guide!そんなもんチラ見しただけでは理解できるわけないやろ!

頼ってもらえるのはありがたいけど、ちょっと相談相手間違えてるよね?(笑)もう冗談みたいな現実・・・。

これがまた厄介で、私がリバイスしたときにはなかった項目でした。私の時は具体的に変更した箇所はresponse letterの中に記載し、完成した原稿revised manuscriptだけをアップロードすることになってました。Lちゃんの場合はrevised manuscriptと、revised manuscript with track changeの2つをアップロードする必要がありました。トラック付けたものも添付することがあるんだなってこれはこれで今後の参考になりました。

で、ここで問題なのがトラッキング付きのワードファイルをアップロードして確認画面に行くと、青色の箇所が青色と赤色のミックスになってしまう。オリジナルは、追加が青、削除が赤、移動は緑と3色で統一して使用されていることも確認したし、オリジナルには問題がなさそう。なぜか青色の文章の中に突然赤色の「The」が現れたりしているこの状態をネットで調べたけど原因はわからなかった。私の結論は「特に問題なし!」。この私の結論にLちゃん反発してきた(笑)。だから、大した問題じゃないと思う理由を説明。

色の問題はあるが修正内容は間違っていないのでそもそも大したことではない

Lちゃんはマックとウィンドウズの両方を使用して原稿を書いているから互換性の問題の可能性がある

フォーマットが違う場合は後日エディターから指摘されるので今回はこのまま提出するのが妥当

それでもLちゃん納得いかず。。。私にどうしろというのか。。。その時ちょうどC先生が部屋から出てきたので、色のエラーについてLちゃんがC先生に聞いたところ、C先生は私と全く同じこと言ったの!(笑)C先生ファインプレー!(笑)C先生曰く、C先生の学生Vちゃんも同じエラーが起きたらしいよ。

vも同じトラブルが合ったと知るとLちゃん納得。はぁ。(*´Д`)なんだかね。

こんな感じで、1つ1つLが疑問に思うことを私は1つ1つ解決していく構図。もはや半日がかり。ちょこちょこ話しかけられて、全然自分の仕事が出来ずに気が付いたらもう夕方・・・、ってお話でした。以上です!

 

【12月11日(金)】

あ~、金曜はグダグダだったよねのお話。

金曜は、メルボルンから一時帰国しているLとスーパーバイザーと3人でランチの予定だった。でのオフィスには朝から私1人(笑)。いやな予感しかしない。

そしてお昼近くにスーパーバイザーが出勤。そして「Lは13時半頃に大学へ来る、俺は14時から会議がある」と私へ告げる。

で?(笑)

その後、Lはスーパーバイザーの会議の時間を知ったので、13時半ではなく出来る限り早く大学へ来ると連絡が来た。ランチは無理だけどコーヒーくらいは行けるかな?なんて思っていたら、早く来るどころかLがオフィスへ到着したのは14時!(笑)

もちろんスーパーバイザーバイザーは14時だから会議へ。後に聞いたところ、スーパーバイザーとLの2名で16時以降に早めのディナーって話になったみたい。ってか、誰一人私のスケジュールを気にしていないのだけど・・・?おいおい?なぜ2名できめちゃうの?

本当にグダグダ。

スーパーバイザー戻ってきたの16時じゃなくて16時45分。そこから18時までオフィスのドアを閉めてもくもくと仕事をしておる。LはLで、月曜までに終わらせなければならないオンラインコースの受講があるようで必死である。なにやらコース受講にあたり提出すべきドキュメント等々もあるようで、なかなか忙しそうにしている。

ね?

みんな?

ディナーはどうなった?

いくのかいかないのか

はっきりせ~よ~

( `ー´)ノ ぐお~~~

こちとら朝から何も食べてないからね。

あんたら、行くか行かないか決めやがれ!

せっかくのLの一時帰省だし、スケジュール調整したけど、流石にこれ以上は無理なので帰宅を決意。ということで、スーパーバイザーを呼び出して「また次回に」と告げてLとハグをして私は帰宅したのだ。水曜以降、1年の疲れがどっとでてしまい体調もよくないし、集中力もかけているので、みんなに付き合うのにも限界があった・・・。なにより、金曜の自身の仕事は16時半に終えており、そこからはもう思考が停止しておりデスクに座って時間を持て余していた私。もうこれ以上仕事したくなかったのよ。帰宅を決意してよかった。うんうん。

ここからは、ハナキンディナーへ。

予定通りではないが、予定通り?友人と集合してレストランへ!

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グラスの髭がかわいい、自宅用にほしいなこのグラス

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お料理美味しかった、付け合せの根菜の香りも最高や

他にもブレッド、フムス、コロッケ?もオーダー。うん、疲れている自分をねぎらうには最高の贅沢をしたなと。

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お店も植物たっぷりで、天井も高く開放的、ハナキンっぽかったよね。

ってことで愚痴っぽいブログになったけど、ハナキンの最後は美味しいものを食べれたので、うまくまとまりました。そんな1週間でした。

明日は土日のことを書きます↓

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土曜はいつも通りトレランしたよ〜

では。