タイトル「オーサーシップ」だなんてなんか立派な雰囲気。だけど今日もVisiting student A ちゃんのお話。
水曜午後、
PM、Lちゃん、私がオフィスでもくもくと仕事をしていた。
誰かがオフィスの扉をノックしたので、私が席を立つと（私は入口付近に座っているので対応するのは私の仕事）、扉が開いて勝手に入ってきたのだ。
完全に不法侵入。
オーストラリアではノックしてもみんな中から人が出てくるまで待っている。勝手に扉を開けたりはしない。
侵入してきたのはvisiting student Aちゃん笑。
てっきり大学へふらっと遊びにきたのかなと思ってhello! how are you?と声をかけると、私のデスクへきて『あなたに研究（デルフィー）のことで聞きたいことがあるの』これが一言目！
私『昨日のメールに返事したよ？メールで見てくれた？』
A『それはもう解決した。他にも色々聞きたいから空いている時間を教えて。』
実はこの日の前日、Aちゃんからメールで研究に関する質問を受けた。ccには、Aちゃんの指導教官、副指導教官と思われる人、ボスの3名が入ってた。連盟になっていたので私は仕事の手を止めて、3年前の研究データを掘り起こしAちゃんの質問に回答。だけどそれに対する返事がなくて、もしかしてAちゃんが私のメールを見落としてる？と心配していたのだ。だけどねお礼なしにもう解決したからと言われ少し切ない。
私が話をしたいというので、Aちゃんに少し待ってもらい、パソコンのデータをセーブしたり出かける準備をはじめたら『今日じゃないから。聞きたいことは色々あるから。』といわれ、どうやらチャットで済まないご様子。いわれるがままにAちゃんのミーティングを金曜に設定。そしてAちゃん速攻帰宅。
何がひどいって、LちゃんはAちゃんのこと見てみぬふり！PMは引きつった笑みでこちらをみていた。みんなAちゃんと雑談する気もない感じ(笑)。ずるいぜ！笑。
Aちゃん帰宅後、会議室の予約を取ってAちゃんへメールを書いていたら、なんか違和感。メール作るのやめた。
なんで私が彼女の研究のお手伝いするの？Aちゃんはボスの元で研究するために留学してる。相談すべきはボス。ボスがダメなら自分の指導教官か副指導教官に聞くべきである。
それにAちゃんが当たり前の顔して私に「時間作れ」というのがおかしい。気づいてしまった。
Aちゃんが共同研究者でもない私のオフィスにきて、どや顔でお願いするということは・・・、これってボスが『〇〇に聞くといいよ』言った可能性大。あいつめ・・・。
友人に相談したら
『Aちゃんを指導する必要はない。Aちゃんと打ち合わせする前にオーサーシップ！はっきりさせたほうがいいよ。』
良質なアドバイスである。
持つべきものは友だ。
オーサーシップの議論は様々あるが、そもそも博士学生間で研究の話をすることは時々ある。質問することは全然あり得るのだ。だけどそれは比較的軽い質問であって、ガッツリ時間つくって手取り足取り相手に教えたりはしない。あくまでも日常会話の延長にある。だからオーサーシップなんてものは発生しない。
今回も過去のような博士学生の会話の延長かと思いきや、堂々と上から目線でそれをこえてきたのだ。そもそも私はもう学生でない。大学スタッフの私がなぜ日中の貴重な時間を使い、私の研究研究データを掘り起こして彼女に見せなければならないのか。それも最近知り合いと言うだけの理由でね。
我に返ったの私は、ボスへテキストした。ボスは会議を10分後に控えていたタイミングにもかかわらず少し時間くれた。私の会話はストレートに始まる。
私「Aちゃんがオフィスにきて、Aちゃんとミーティングをすることになりました。ミーティング前にあなたに確認することが1つあります。私は彼女の研究のオーサーシップもってますか？」
ボスが全然驚いた表情をしない(笑)。Aちゃんが私を訪ねてきたことも私とミーティングすることも知っていたご様子・・・。
私「ボスも知ってる通り、私は非常に忙しい。簡単な質問なら口頭でいつでも対応できますが、彼女に数時間割く余裕はありません。なぜ彼女に自分のデータを提供しなければならないのですか？なぜ私が研究のサポートをするのですか？ボスかK先生が対応してください。」
すっきり！
私「今回は私がYESといったからAちゃんのために時間を作ります。だけどその場で回答できる質問については対応しますが、過去のデータを掘り起こさないとできない質問の回答は対応できません。ボスとK先生に相談するように伝えます。」
すっきり！
ボスはK先生(PI)にオーサーシップをすぐに確認するといってきた。そしてK先生の了承すらもらっていないのに『間違いなくお前はオーサーシップを得る』と言い切った。
展開早すぎる。ボスが私に自分の仕事を丸投げしたのは明らか。
どうせ逃げられないなら、オーサーシップはもらったほうがよい。オーサーシップあれば、こちとらも気持ち切り替えて楽しく時間をすごせる。
私の言い分を聞いたあと、ボスが話を聞いてほしいと言ってきた。どうやら私よりボスの方が被害を受けていたようだ(笑)。
私の部屋に来る前、Aちゃんがボスのオフィスへ乗り込んだらしい(笑)。
アポなしで教授の部屋へきて「何で前日に送ったメールの返事をくれないのか」と詰め寄ったそうです。
Aちゃんは、スクール内のコモンルームかroom402(私のオフィス)で研究作業をしたいそうです。ボスにその許可を求めたけど、ボスは許可する権利をもってないので無視。ボスは文字に残して「オッケー」と書きたくなかったそうです。Aちゃんはあくまで部外者なので、誰かに許可証もとめられたとき、ボスのメールを印籠のように使われては困ると。
ボスの判断はただしかったと思う。スクールのヘッドが個人の裁量で部外者に許可だしたとなると問題になる。Aちゃんが暴走するのが目に見えてる。
驚いたのは、コモンルームや402を使いたい理由。
最近は大学の図書館で研究作業していて静かで非常に快適だそうです(まだギリギリ夏休みなのでキャンパスが閑散としている)。だけど図書館は静かにする場所なので電話ができない(←そりゃそーだ笑)。電話のたびに席を離れる必要がありそれが嫌らしい。最近はVISAに関する電話を1日5回ほど受けてるそうです。
それに対してボス『図書館では周りに迷惑かけるから電話に出らないなら、オフィスでおなじた。お前が電話にでるとスタッフに迷惑をかけるだろ。』
私が一番驚いたのは、Aちゃんの発言や行動ではありません。ボスの発言です！ボスはメンバーがどれだけ自己中な言い訳をしても必ずメンバーに寄り添います。この発言で優しいボスがAちゃんに警戒してるのを感じます。ボスはとにかく良い人で、どんな自己中な言い訳をしても学生やスタッフに寄り添い怒ったり責めたりしません。
どれくらいメンバーにやさしいかというと、例えばLちゃんがMPhilのファイナルプレゼン(MPhilでの研究プロトコルの発表＝一番大事なやつ)をさぼった時も、Lちゃんに寄り添いました。
Lちゃんずっとさぼってばかりで発表の2日前にスライド慌てて作りはじめた。日ごろから研究計画も研究の勉強もしていないので、自分がMPhilでやるはずのシステマティックレビューに手を付けていないのでプロトコルが書けなかったのです。
ちょうど発表の前日はチームディナーの日。もちろんLちゃんもつれてみんなでディナーへ出かけた。ディナーから戻ると、私がパニックのLちゃんに代わってLちゃんの研究プロトコルのパワポを必死に作り完成させた。私は彼女のテーマをざっくりとしかしらないので、Lちゃんにインタビューしながらどんどん文字を埋めていったのです。前日にスライドは無事完成したけど、Lちゃんがストレスを感じたという理由で発表を欠席。だれがどうみても自業自得なのに、今回の欠席はやむなしとボスは言った（←何がやむなしなのか？笑）。ボスがしたことと言えば「今回の発表はLちゃんには荷が重すぎた」とLちゃんをかばい「○○(私)、サポートしてくれてありがとう」といっただけ(笑)。
いつも話がそれちゃうね。とにかくボスがAちゃんにかけた言葉はボスらしくなかったのです。。。
ボスはミーティングの時間がせまっているのにまだまだAちゃんの話を続けます。
Aちゃんが激おこぷんぷん丸で怒りがとまらなかったそうです。「VISAの申請料高すぎる」「家賃高すぎる」「奨学金ではどちらもカバーできないから、VISAおりるまで一旦ノルウェーに帰る！」「私はストレスマックスなの！」とオーストラリアに激おこぷんぷん丸。なんとかなだめて帰ってもらったと（←いやいや帰宅してないよ。私のオフィスへきたから！）。
そしてぼそっといった。
「実は昨夜、K先生から電話があった(K先生は学会会期中でデンマークにいるのに)。AちゃんがVISAのことで迷惑かけて申し訳ないと言っていたんだ。」
そしてボスはすっきりしたご様子でZOOMへ向かった。
なんなのこれ！
聞かされるだけで疲れる！
なんか最近の日記は愚痴ばかり・・・。私の性格歪んきてるよ？大丈夫？なんかつかれてるみたい。ブログかいたら少しすっきりした。
Aちゃんの打合せは今週金曜から来週木曜へ延期。オーサーシップが確定するまでは私は研究の話はしない。会議室予約の連絡とともに「ミーティングをスムーズに進めるために、事前に質問をまとめて私に送ってください」と伝えた。半日経過したけど、Aちゃんから返事はない笑。前日になっても質問項目が送られてこなかった場合は、リマインダーで会議1時間前までに質問項目を送るように催促するつもりです。ちゃんとやるなら、ちゃんとやらせるつもり。
では。
