シドニー生活

中年研究者のお話

仕事が溢れかえってる。

22日から夏休みに突入。夏休みの前半1週間はシドニー滞在です。

当初の予定では、貯めてた仕事(データ解析)をマイペースに進めたいなと考えていた(過去形)。現実は、集中力がなく気も緩みもあってダラダラと過ご休息に専念しております。

昨日28日、ついに現実へ引き戻されたのであります。

久しぶりの仕事、12時に日本とZoomミーテイング。日本語なのでストレス0で楽勝なんですが、このミーテイングから気持ちのざわつきが止められなくなってしまった。

お休みに入ったのでのんびりと過ごしてますが、実は心が休まらない日々を過ごしています。休みに入ったことで仕事の手を止めてみたら、改めて自分が抱えている仕事量と向き合うことになりもはや絶望しておる。この仕事量をどうやったらこなせるのか策がない。加えて忙しさゆえに意図しない大きなミスをすでにおかしているのではないかという漠然とした不安がとまりません。

 

今日は自分の仕事を整理してみる。長くなります・・・。

 

Dプロジェクト(フルタイム)

これがメインの仕事(`・ω・´)、これで生計を立てます。

私のチームは1年で5つのスタディを実施する予定で、現在3つ目が終わろうとしています。残りの2つ(ナショナルサーベイ2本)は、次の3ヶ月以内に実施する計画。尋常ではないスピードと量。ローカルと仲良くで無理ゲーをかれこれ10か月もやってます。定期的に必要となる報告書の作成も地味に大変。

プロジェクトの最終目標は、政府に最終報告書(現行プログラムの評価と今後の方向性の提案)を提出することです。締切は来年の半ば、契約は来年3月で切れる。

最終報告書とは別に、研究者として論文も書かなければならない・・・。正確には、政府のオーダーには含まれていないため、契約上は論文化の必要はありません。しかし、政府と交わした契約書に論文の件が含まれていなかったので「研究データの使用権は我々にある。論文にしますよ。」と文言を追加し、政府の承認を得た形をとっています。はぁ。

 

元指導教官がPIをつとめるAプロジェクト(カジュアル・未払い賃金あり)

私はすでにAプロジェクトを辞めたはずなのに、新PMが働き始めると同時に、新PMが私に次々とメールを送ってくるという暴挙にでた(おそらく元指導教官に言われてメールしているだけで新PMは悪くない)。何度も言うが、私は一度たりともこのプロジェクトに復帰すると言ったことはない。

実はこのプロジェクトにまた問題が発生している。私の年内の仕事納めの最後の4日間は、ほぼこのプロジェクトに捧げた。私の役割はデータキュレーション・データマネージメントに近いので、私にしかできない仕事なのは理解している。だけど新PMが自分でできる仕事まで丸投げしてくるのは許せない。めちゃくちゃストレス。

 

CH先生のOプロジェクト(カジュアル)

来年2月以降に開始予定の仕事。2日程度の作業量と聞いているが、単発で2日というよりは、毎月2日程度働いてほしいのかも?と思い始めた。もそも期間や仕事量がよめないから相手も何も言ってこないのだと判断し、契約期間や仕事量など具体的な質問はしてない。いまは相棒のJulieと仲良く目の前の作業をこなすことを目標としている。

私の仕事は、Oプロジェクトのデータベースで使用する薬のマスターコードの作成であることが先日明らかになった。新薬(ワクチンも含む)に12桁のコードを割り当てるのだが、どうやらこれは「ウェブサイトにアクセスし情報をコピー&ペースト」するという恐ろしいマニュアル作業ので、私がイメージするクールな作業とは程遠かった。

ミーティングで、「データがコンプレックスだからスクレイピングは使えない」とプログラミング未経験者に言われたのだけど・・・説得力は0。今の私の計画ではまずは指示された方法でマニュアルでコードを割り当て、慣れたら自動化できる部分はこちらで勝手に自動化しようと考えている。まだ確かではないがセルの半分近くはスクレイピングで瞬時に埋められると思う。

このプロジェクトの救いは急ぎではないこと。そして相棒のJulie(カナダ人)の英語が聞き取りやすい。ちなみにPIのCH先生の話す英語はSランク。前回のミーティングで理解できたの20%以下。この人が上司になったらマジでやばいと思っている今日この頃。

そんなSランクの英語を話すCH先生は前回ミーティングで「グラントアプリケーションをリバイズし、○○(私)をappointedする」とJulieにさらりと説明していた。それがOプロジェクトへのフルタイム雇用を意味するのか、それとも今回の短期バイト代をOプロジェクトの予算に組み込む意味で言っていたのかは不明。

 

RC先生のCプロジェクト(無給)

これが私が最もやりたい仕事です。300万人のプライマリーケア患者のデータ解析。記憶では7月頃に声をかけてもらったけれど、21のリレーショナルデータベースのデータクリーニングがまだ完了していない。一定時間を毎日確保しなければ実施できない仕事だからなかなか進めることができない。これはフルタイムの仕事量ですが、なんとかして来年この解析を進めたい。

無給ですが、ファーストで論文書いてよいと言われているのでこんなチャンス逃すわけにいかない。このプロジェクトの良いところは、私がリラックスして仕事に向き合えているところ。R先生は私が英語できないことを十分に理解したうえで、私に仕事をふってきたのだから。だから英語のコンプレックスを感じることなく、リラックスした状態で純粋にこの仕事に挑戦したいという気持ちです。

 

RC先生のMプロジェクト(無給)

スクールのクリスマスパーティーで突然お願いされた案件。今思うと、前述したCプロジェクト依頼の際、「もう一つデータセットをもらう予定がある」と話していたので突然でもないのかも?と今になって思う。

32万人の患者データのデータクリーニングをしてほしいということでした。解析はR先生の学生さんがします。私は無給だけどミドルオーサーに入る。

ミーティングでデータの一部を見せてもらったのですが、すでに加工済みに見えました。この案件はデータサイズがただ大きいだけといった印象なので、もしかすると1日もかからない作業。作業量少なくてミドルオーサーに入れるのは嬉しい。データへのアクセス権の承認がまだなので今か今かと待っているところ。早くやっつけて仕事を減らしたい。

 

ワーキンググループ(無給)

ヨーロッパのとある団体のワーキンググループメンバーとして活動をしています。毎月定期ミーティングに参加する必要があるが、毎月大量の仕事を振られることはないので安心して仕事をしている。

現在抱えている私の仕事は、日本のガイドライン2本のレビューをして1月上旬に提出。先延ばし先延ばしで3ヶ月放置した結果が締切がもうそこまで・・・。

 

ノルウェーのPhDプロジェクト(無給)

ノルウェーの学生さんのプロジェクトのお手伝いをしている。私の役目はほぼ終わった。残るは、共著者として彼女の論文の編集だけ(楽勝)。

 

シドニーのPhDプロジェクト

この案件はいま保留中。来年早々に全力で断るつもり。

先日のスクールのクリスマスパーティーでレビューの一部を手伝ってほしいと言われ、パーティーの後に仕事の指示と資料が送られてきた。資料をダウンロードすらせず「私はリサーチフェローとしてPに雇われている。他のプロジェクトで仕事をする場合はPの承認が必要なので、確認がとれたら連絡します。」と事実だけを2文送って放置。

お金が発生しない案件なのは理解はできる。だけどオーサーシップについてふれてこないのは失礼じゃない?上から目線で申し訳ないが、5分パーティーで立ち話しただけの学生のために、私がプライベートな時間を割いて無料の奉仕をする理由がどこにあるのか?メリット0なんだよ?加えて彼女の指導教官が私の知っている先生なら心が前へ向くけど、同じスクールなのに名前も顔もしらない先生の学生の仕事をボランティアでするほど、私は優しくない。

心に余裕がないので小さな出来事でイラっとしてしまう私。心を無でサラっと対応できる心の余裕を来年は確保したい。

 

 

ここから日本↓

連載

記事は2ヶ月に1本のペースなのに、最近は締切の延長をお願いしてばかりで、情けない気持ちでいっぱい。この仕事の優先順位が低すぎて、つい後回しにしてしまうことがあります。想定範囲内なのか担当者はいつも優しい対応をしてくれるので大変感謝しています。

現在おそれているのは「契約を延長しませんか?」と提案された場合です。2ヶ月に1本のペースでさえ仕事に追いつけない状況で、これからも続けられる自信がありません。原稿料がもらえるし、掲載先は医療従事者向けの雑誌で自分の名前を公式に宣伝するよいツールには違いない。だけどもうベネフィットを感じないくらい忙しい。まだ延長を提案されたわけではないので妄想にしかすぎませんが「2年間お疲れさまでした」と言ってもらえることをいまは願ってます。

 

日本のプロジェクト1(無給)

昨年末に後ろ向きの研究を行うことが決まった。今年始めに一生懸命エシックス書いたのにまだ提出できていない。大学と企業の契約が想像以上に長引いているのだ・・・。いまの予定だと、早くて1月に契約が完了・2月にエシックス提出の流れ。メンバーは9名いるがPIと私の2人で解析と執筆を分担。だから契約が終わりデータさえいただけたら、そこからは早いはず。これは何としても頑張りたいやつ。日本の研究なのでもちろん無給。

 

日本のプロジェクト2(無給)

来年、大きなグラントに応募することになりました(PIではない)。もし採択されたら来年の4月頃から2年間、かなりの時間をこのプロジェクトに割くことになります。忙しくてもこれは喜んで引き受けたい!

 

 

めっちゃ長くなったけど、これがいまの仕事。

仕事量が多すぎて頭がバグってる。英語コンプレックスが強すぎて、基本的には「英語=大変」「日本語=簡単」みたいな判断してる。全然簡単じゃないのに「日本語で研究=簡単」そんな感覚、絶対間違っているのに。全然心に余裕がありません。どんどん卑屈になっていく・・・。

はぁ。

いまは弱っているけどそのうちやる気スイッチ入れますね。

 

では。