シドニー生活

中年研究者のお話

P3の旅-16 Response letter 書く

昨日ブログに書いた通り、査読コメントが届いたのは昨日1月4日。

判決と査読コメントをザックリと確認した後、スーパーバイザーと共著者へ連絡をいれた。

共著者から聞いてわかったことは、どうやらジャーナルが共著者へ個別にメール連絡入れてたこと。メールには判決と査読コメントの両方が記載されていたそうです。私のメールにCCは入っていなかったので少し驚いた。

 

さて、共著者へ連絡した後はラテ作ってゴロゴロしていたら、

(いま夏やすみ中)

なんとなく「レスポンスレターやっつけちゃおう」って思った。そしてレスポンスレターをさっさと書き上げ共著者へ送っちゃいました。

はやっ! 笑

査読コメント届いた当日に書き上げた!

しかも私はいま夏休み中!

偉すぎる!!!

 

P1やP2の時は数日かかってたのに・・・

急に成長した?(笑)、ってことはなくふたを開けてみると、今回は単にコメント数が少なかった。そして今回も致命的な査読コメントがなかったから(←助かった)。

 

P3の査読コメントは計13個(エディター:3個、レビュアー1:8個、レビュアー2:2個)

内訳は、

  • 誤字(3)
  • 原稿のフォーマット(1)
  • テーブルの見出し(1)
  • 本文の内容(8)

13個中、修正をかけたのは10個。10個はメソッドパートの加筆とフォーマットに関するもの。

イントロ、リザルト、ディスカッション、テーブル、フィギュア、は修正0。テーブルに対して一個指摘を受けたが、一部のフットノートをテーブル内へ戻した方がテーブルが見やすいと言われ少し修正しただけ(略語の利用を少し減らしたという意味)。

 

残りの3個が反論。反論と言っても、2個はすでに本文に記載済みだったので、記載箇所を書いただけ。つまり実質反論したのは1個。反論した理由はコメントの内容が研究目的から逸脱していたので、「研究目的は〇〇であり△△(指摘箇所)は目的ではない。だから我々は△△(指摘箇所)について評価はしません。」と書いた。

 

恥ずかしいのが加筆した10個のうち3個が誤字の指摘だったこと(笑)。

2個はエディターとレビュアー1から指摘された

Abstract - design: please check and revise the dates for the 6-m observational study.

Please can I check the dates of the mixed methods approach as I don’t think the study continued to December 2022

アブストに記載されている研究時期が「2022年」になってたらしい(笑)。はっはずかしい。

 

最後の1個はレビュアー1から指摘

Typographical error (older people adults)

older people adultsだよね。はっはずかしい。older adultsをolder peopleへ書き直したときに起きたミスだ泣。ちゃんとね、マニュアルではなくreplace機能で一つ一つ確認しながら置き換えたつもり(つもりだった・・・)。みなさんも本文を書き換える時は慎重にどうぞ!

 

話はそれるけど、older adultsとolder peopleって同じ意味やん?どっちでもいいやん?なんでわざわざ書き換えたん?って思った人もいると思う。ちなみに私はネイティブではないのでどっちでも一緒やん?って思ってます笑。だけど使い分ける必要があったのです。

第一希望ジャーナルでは、高齢者older adultsの文言の使用が推奨されていたので、P3のオリジナルドラフトはolder adults を使用。リジェクトされたあとolder peopleの表記に変更した。その際に起きたミス。older people へわざわざ変更した理由は自分のP2ではolder people を使用していたので、一貫性を持たせるため(←完全に自己満足の領域)。

多分、スーパーバイザーはauthors guideはみてない。枝葉の事は気にしないので、書き換えに気づいてないと思う。私ってとてもめんどくさい人間なので、誰も気にしないやん?ってことも自分が気づいた範囲内で出来る限り整えたい一貫性もたせたいと思うのです。結果的にこの性格が誤字を生み出しているというね、こじらせ系のアラフォー女子の典型です(←残念すぎる)

 

 

話をもどして、

誤字以外で気になるのはフォーマットの指摘。

P3のジャーナルはauthors guide はP1とP2に比べクリアだったので今回は問題ないと思っていたけど、やっぱりだめでした。

 

このジャーナルでは原稿のフレームは下記の5つ

  • Introduction
  • Methods
  • Results
  • Discussion
  • Conclusions

conclusion以降に、サブヘディングとして下記7項目

  • Contributors
  • Acknowledgements
  • Funding
  • Patient and public involvement
  • Patient consent for publication
  • Ethics approval
  • Data availability statements

指摘は本文以降のサブヘディング「Patient and public involvement (PPI)」の箇所。

私はauthors guideに従い、メソッドセクションの最後と本文の最後の2か所にPPIを挿入。同じヘディングが重複するのは変なので、直近にパブリッシュされた自分と同じoriginal research のカテゴリーで投稿している論文を約10本(他とカテゴリーの論文も合わせると20本以上はみたと思う)を確認。他の著者も2か所に書いていることを確認したうえでP3を投稿している。だから問題ないはずなのだけど・・・。

 

エディターが言うには

Please see our blog for further information regarding PPI: XXXX. The text of the Patient and Public Involvement statement at the end of the manuscript is more appropriate.

リンクまで貼ってくれたので、リンクをクリックするとその先には、

The PPI statement should appear at the end of the Methods section. It should answer the following questions:

って書いてある(笑)。

だよね。

ですよね!!

だけど、私はエディターと争わない。

こんな小さなこと争っても時間の無駄。「エディターともめても何一つ良いことはない」と言われているのでPPIをメソッドセクションから削除。

シンプル~!

 

今回はopen reviewだから大丈夫。もしPPIが重要ならパブリッシュされる前の校正の時に指摘を受けるはず。それにしてもモヤモヤする。なんでこうも毎回authors guideの周知ができていないのか、guideに一貫性がないのか。。。

 

最後に、具体的な修正箇所について。今回もいつもと同じでコメントに対して感情を出さず端的にひたすら回答。幸いにもコメントが比較的軽いのでコメントに対する説明もいらないレベルだったので基本的に1コメントに対して2文で回答。

1、コメントありがとうございます。

2、我々は原稿をリバイスしました。

この二文の後に修正内容を書いて終了です。

 

例えば、clarify the type of informed consent you obtainedと言われたので、

We thank the reviewer for this comment. We have added the following text to our revised manuscript.

<Revised statements in ethics approval>

Written informed consent Informed consent was obtained from all XXX. 

どちらかと言えば重箱の隅を・・・ってレベルの内容。

 

はぁ!最高!

レスポンスレターが自分の手元から過去最短で離れたのでいまの気分は悪くない。今回は査読コメントによる心の傷が浅めよ!

 

では。

 

 

P2の査読コメントの話はこちら↓

pskusg.hatenablog.com

P2は68コメントをもらい、33コメントは説明だけで修正なし。残りの35コメントに対して原稿に修正を加えました(コメントの重複を除くと実際は24箇所修正した)。

そう思うと今回ってラク〜!